The Cervical Spine Research Society Japan Section

設立趣旨

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設立趣旨

挿絵の元phto 高齢化社会を迎えた先進国のなかで、3大成人病(がん、心臓病、脳血管疾患)に対する医療の取り組みはかなり充実してきました。しかし、脊椎脊髄疾患(いわゆる「背骨」の病気)に対する医療の取り組みはまだまだ十分とは言えません。脊椎脊髄疾患には、「脊椎・脊髄損傷」、「椎間板ヘルニア」、「変形性脊椎症」、「脊椎靭帯骨化症」、「骨粗鬆症・脊椎圧迫骨折」、「脊椎や脊髄の腫瘍」などがあります。これらの病気になった場合は、痛みやしびれ、手指の運動障害や歩行障害などで通常の生活を送ることが難しくなることもあります。

 このように、脊椎脊髄疾患の機能障害は人々のQuality of Lifeを著しく損ねる危険がありますが、その患者数は増加の一途をたどっており、充分な医療環境が整っているとは言えないのが現状です。特に頚椎疾患による機能障害は生命予後にも大きな影響を与え、この分野の医療の進歩は社会のニーズであると言えましょう。北米あるいはヨーロッパではその認識にもとづいてCervical Spine Research Sciety(国際頸椎学会)が20世紀後半に立ち上げられました。
 我が国の脊椎外科医もいち早く頚椎疾患の重要性を認識し、多くの先達らが国際頚椎学会の学問的発展に寄与してきました。アジアでもその姉妹学会が2010年4月にCervical Spine Research Society-Asia Pacific Section(国際頚椎学会 アジア太平洋部門)として立ち上がり、第1回の学術集会は日本で開催されました。その後も日本、韓国を中心に会員数は増加しており、分野に置けるアジア・太平洋地域の中心的存在であり、世界的にもトップレベルにあります。

 一方、厚生労働省が発表している国民生活基礎調査によれば、肩こりの有訴者は男女ともトップ3に入っており、これらの人の多くは頚椎疾患が関与していると考えられています。しかし、頚椎疾患に対する社会一般の理解は低く、充分な啓発活動が行われていないために、治せるはずの多くの人達が医療機関を受信せずに放置されている可能性があります。医療従事者でさえ、頚椎疾患は複雑で難治というイメージを持つ人が多く、適切なアドバイスができていないのが実情です。日本の頚椎疾患に対する研究や外科技術の水準は世界をリードしているにも拘らず、それに携わる専門医達が日々の診療に追われるあまり啓発を含めた社会的活動を充分に行なえていないのが原因と考えられます。

 また、これら専門医達も国内各所に散らばっているため、医師同士の情報の共有化や共同研究等を行なえる環境が整備されていないことも大きな問題です。北米やヨーロッパに比して、日本国内の頚椎医療の専門家達の組織作りが遅れていることが大きな要因です。

 この様な背景の中、我が国の頚椎医療を支える中心的な役割を担って来た専門家達が集い、日本国内における頚椎医療の充実、若手医師の育成、社会への啓発活動を目的とした組織作りが急務との声が上がり、将来にわたって継続的な活動をめざして特定非営利活動法人国際頚椎学会日本機構の設立を決意いたしました。私たちは社会的信頼を得た組織として、日本の頚椎医療に携わる医師並びに医療関係者が、頚椎頚髄疾患に関わる診断や治療についての基礎医学研究、臨床医学研究及び大規模疫学研究等をもって、正確で有用な知識を探求することをめざします。それと同時に、頚椎や頚髄に病気を持つ患者やその家族に対して治療方法等の情報を発信し、広く社会に向けて頚椎頚髄疾患についての啓発活動を実施することにより、その予防を行いたいと考えています。

 これらの活動は、特定の個人や団体の利益を追求するものではなく、透明性と公正さをもって社会全体の利益をめざすものでなくてはなりません。それ故に、特定非営利活動法人として社会に認めてもらい、より多くの人々に関与して頂くことによって公共性と公益性を高め、長期的な展望を持って健康福祉社会の発展に寄与することを目的と考えております。

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