国際頚椎学会⽇本機構 A-P 交流委員会「THE 6th INTERNATIONAL SEMINAR OFCERVICAL SPINE SURGERY」のご報告
2025 年 11 ⽉ 29 ⽇(⼟)にネパールの脊椎外科の先⽣⽅との交流事業であるThe 6th
International Seminar of Cervical Spine SurgeryをWeb会議の形式で開催いたしました。先
⽣⽅のお声がけのおかげでネパール、⽇本を含めたアジア諸国から約67名の先⽣にご参加
いただき、頚椎疾患の症例提⽰を通じ、活発で有意義な討論を⾏うことができました。私⾃
⾝も⼤変勉強になる、あっという間の1.5時間でした。
今回はネパールからDr. Dipak Shrestha、⽇本から私、由留部崇(神⼾⼤学)が進⾏役とな
り、4 名の先⽣から貴重かつ教育的な症例をご発表いただきました。ネパールからはDr.
Aayush Aryal が下位頚椎の後縦靭帯⾻化病変と中位頚椎の動的不安定性を認め、神経学的
所⾒及び前屈位・後屈位でのMRI 所⾒を基に責任⾼位を決定した症例をお⽰しいただき、
術式や⼿術範囲の議論で盛り上がりました。さらに今回はシンガポールからDr. OuYang
Youheng が巨⼤で鋭い後縦靭帯⾻化症の症例をご提⽰いただき、前⽅除圧固定術時の⾻化
巣へのアプローチの仕⽅など多くの気付きがありました。⽇本からは⾦⼭修⼀先⽣(名⼾ヶ
⾕病院)が後頭頚胸椎後⽅固定術後の嚥下障害の合併症について教育的な⼀連の症例を通
じ、術前・術中のアライメントの重要性をお⽰しいただきました。また宮﨑邦彦先⽣(神⼾
労災病院)から⾸下がり症例への⼿術介⼊について術式選択や矯正⽅法、固定範囲など多く
の注意点をお⽰しいただきました。いずれの症例も素晴らしい⼿術であり、動画を通じた解
説が⼤変わかりやすく、印象的でした。
ご参加いただきました先⽣⽅の多⼤なるご協⼒により、本セミナーの重要な⽬的であるア
ジア諸国の多⽅⾯に及ぶ学術交流を⾏うことができました。三原久範先⽣(横浜南共済病院)
に開催のご挨拶を、Prof. Shree Krishna Giriに閉会の総括をいただき、盛会のうちにセミナ
ーを終了いたしました。ご⽀援いただきました Cervical Spine Research Society Japanese
Chapter (CSRS-J)の会員の先⽣⽅、さらにAsia Pacific (AP)交流委員の先⽣⽅に厚く御礼申
し上げます。
今回のセミナーを通じ、ネパールやシンガポールの先⽣⽅との活発な議論から⼤きな刺激
を受け、お互いが⾼めあうことの素晴らしさを強く感じました。今後も本セミナーがアジア
各国の頚椎外科に携わる先⽣⽅にとって情報共有及び国際交流の機会となれば幸いに存じ
ます。引き続きのご⽀援ご協⼒を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
CSRS-J AP交流委員
由留部 崇
